トーションバーの歪み測定

ヘテロコア光ファイバを用いた歪みセンサの試作品が完成したので、社員の車に実装してみることに。対象物は自動車の「トーションバー」と呼ばれる車輪を同軸上でつなぐ部品です(下記図参照)。トーションバーとはその名の通り、「ねじれ棒」を意味し、車体が路面から受ける衝撃をいなす目的で使われます。そこで、バーの目に見えない歪みを弊社製品で捉えることが可能であると考え、実走行試験を行いました。

試験結果

 実際の走行動画を弊社公式Youtubeから視聴可能です
動画はこちら
 また画面右上の衛星走行動画は「こりん」様の3Dドライビングシミュレータを使用しております
 シミュレータ引用元:https://korinvr.com/drivingsimulator/maps/

作業工程

⓵ 車体を持ち上げ、センサの取付位置を確認し、脱脂する

② トーションバーの中央にセンサを市販の瞬間接着剤(アロンアルフア)で貼り付け

③ センサを配線し、コントローラーを車内に設置
 ・電源は自動車バッテリーの12Vから取得し、コントローラー内で5Vに減圧

今後の課題・検討事項

今回の自動車試験はあくまで、自社製品が比較的簡素な母材で歪み量が測定可能かどうかを検証したものです。結果としては、運転中に生じる自動車部品の歪みを測定が可能でしたが、今後考えるべき事項はいくつか存在します。そこで以下に今後の課題・検討事項を記載します。

<課題>
・母材のねじれに対する分力の測定が難しいこと
 →どの方向にかかる歪みを捉えれているのか現状不明
・平面の母材にのみ接着可能であること(複雑な筐体の歪みを計測するのが難しいこと)
 →円筒形や複雑な材料への貼り方を検討したい

上記の課題をもとに、ひずみセンサを改良していきます